絵本の家
サステナブルなモノ語り
WWFの公式通販PANDA SHOPの製品メーカーにコパンダがインタビュー!
サステナブルなモノづくりの裏側をレポートします
※記事内容はすべて、WWFジャパン会報「地球のこと」掲載時の情報です(一部改訂有り)。
絵本の家
(株式会社岩崎書店 絵本の家事業部)
パンダショップでご紹介しているFSC®認証絵本の選書から輸入・卸販売までを行なっています
武井さん:WWFさんが通販事業の「パンダショップ」を始められた当初からのお付き合いなので、かれこれ30年近くになりますね。長らく海外製のポップアップ絵本などを中心にお取り扱いいただいていて、その後、2010~2013年のお取引休止期間と再開を経て、現在に至ります。
武井さん:その通りです。当時は、新しい基準をクリアした絵本をすぐにご紹介することができなくて、パンダショップとのお付き合いは、そのタイミングで残念ながら一時休止となりました。
武井さん:パンダショップの担当者さんから「FSC®認証の紙で作られた絵本を探してもらえませんか?」と、突然のお電話をいただいたのは、休止から3年が経った頃のことでした。ご連絡は嬉しかったのですが、当時は、日本ではもちろん、世界中でも、FSC認証の絵本というものがほとんど出回っていなくて…。そこで、それぞれの絵本に使われている紙の製紙会社を一社一社地道に調べ上げて、パンダショップやWWFジャパンの森林担当の方に、その会社や紙が環境に負荷をかけていないかどうかをチェックしていただくようにしたのです。その方法で、なんとか数点の絵本の取り扱いに漕ぎつけました。
それを今も続けていらっしゃるんでしょうか。
武井さん:それが、2015年頃からFSC認証を取得した絵本がイギリスを中心に少しずつ出版されるようになってきたんです。さらに、ここ2~3年はその勢いが加速していて、製品のすべてがFSC認証を取得している児童図書の出版社まで出てきていたり、海外では、絵本業界の環境意識の高まりが感じられます。FSC認証は、世界の森林を守るため、その絵本が持続可能な方法で生産され製品化されたことの証ですから、製紙会社や製造過程を自分たちで一から調べる必要も無くなりましたし、自信を持ってご紹介できる絵本は、これからもどんどん増えていくと思います。
日本でも今後広がりが期待されるFSC認証の絵本
武井さん:日本の出版業界、とくに絵本の分野は、環境配慮という点ではまだまだ海外に遅れを取っているのが現状です。でも近年、大手の児童図書出版社がFSC認証を取得したり、絵本の家が昨年から傘下に入った児童図書出版社の株式会社岩崎書店が、2020年にFSC認証紙を使用した児童書を出版したり、そうした動きが積み重なって、今後業界全体で大きなうねりが起きるのも時間の問題かもしれません。
武井さん:絵本の家としても、オリジナルで製作して販売しているポストカードを、今年からFSC認証のものへと切り替えたんです。本当に小さな一歩ではあるのですが、パンダショップとのお付き合いを通じて学んだことを、少しでも活かしていければと思っています。
Company Info
絵本の家(株式会社岩崎書店 絵本の家事業部)
1984年の創立以来、洋書絵本専門の輸入・卸販売、及び絵本関連のキャラクターグッズ制作事業を行なってきた「絵本の家」。2021年に、児童図書出版社の株式会社岩崎書店の傘下となり、現在は英語教材などの分野にも事業を広げている。
PANDA SHOPでは、さまざまな絵本を販売中!
FSC®️N002174