株式会社 フプの森
サステナブルなモノ語り
WWFの公式オンラインショップPANDA SHOPの製品メーカーにコパンダがインタビュー!
サステナブルなモノづくりの裏側をレポートします
※記事内容はすべて、WWFジャパン会報「地球のこと」掲載時の情報です(一部改訂有り)。
株式会社 フプの森
※WWFジャパン会報「地球のこと」2023年秋号(2023年9月1日発行)掲載
パンダショップのロングセラー商品、FSC®認証のエッセンシャルオイルを製造・販売しています。
田邊さん、はじめまして、コパンダと申します。今日はよろしくお願いします!まずは、どういった会社さんなのか、ご紹介からお願いしてもいいですか?
田邊さん:はい、コパンダくん、よろしくお願いします!私たちフプの森は、北海道下川町で、北海道の森を代表する木「トドマツ」の精油を中心に、コスメや雑貨の製造販売を行なっている会社です。2000年に、下川町の森林組合が精油を作る事業を立ち上げまして、その後、当時所属していたメンバーで2012年に株式会社を作りました。
おお~もともと林業のプロのみなさんで作られた事業なんですね!林業って、なんだかワイルドなイメージがあるから、精油とかアロマとか、そういう発想が出てくるのが、ちょっと意外な感じもしますね。
田邊さん:下川町には、森から得られる資源であれば、どんなものにでも利用価値を見出して活用してきた歴史があるんです。湿った雪と強風の影響で森の木の多くが倒れてしまったことをきっかけに、木材としての価値が無くなった木を活用した木炭事業がゼロから立ち上げられたり。細い木でも、そのまま円柱状に削って土木資材にすることは珍しくないですし、木を削って出た木屑は、粉炭にして融雪材として販売されたりもします。そういう発想が根付いている中で、今度は、それまであまり使われていなかったトドマツの枝葉を活用して何か作ってみようかということになり、精油づくりの取り組みが始まったんです。
なるほど~。精油事業は使われていなかった資源を活用するってところから始まっているのか。ところで、トドマツの精油ってどうやって作るんですか?
田邊さん:精油づくりはまず、森に入って、トドマツの枝葉を集めるところから始まります。林業では、植えた木を間引いたり、十分に育った木を収穫する時に、伐った木の枝葉は落として運び出します。私たちは、残されたトドマツの枝葉、特に香りの成分がたくさん含まれている葉の部分を中心に、新鮮なうちに手作業で採取していきます。
うわ~想像以上に地道で大変そうな作業です。集めた枝葉は、それからどうなるんですか?
なんだか理科の実験みたいですね! 手間ひまかけて作られてるだけあって、このエッセンシャルオイル、とってもフレッシュで、すーっとさわやかな香りがします。う~ん、なんだか森の中にいる気分♪
田邊さん:そう言ってもらえると、とっても嬉しいです! フプの森の原点は、今も変わらず「香りを通して森を伝えること」なんです。木を切ってはまた植えて、森を育み、森の恵みを活かし続ける、という私たちの循環型の営みを、この香りを通して、少しでも身近に感じてもらえればいいなと思ってます。
ところでこのエッセンシャルオイル、FSCのマークが付いてるんですね!
田邊さん:そうなんです。下川町の森は2003年にFSCのFM認証を取得していまして、そこで採れた枝葉を加工する私たちも、小さい事業体ではありますが、独自にFSCのCoC認証を取得しています。なので、こうやって製品にもFSCマークを付けることができるんです。
こういう身近なアイテムを通じて、サステナブルな森林管理に取り組む自治体や企業さんを応援できるのっていいですね!
田邊さん:そう思ってフプの森のエッセンシャルオイルを選んでくださる方がもっと増えるとありがたいですね。正直、私たちの規模の事業体でFSC認証を維持するのは、費用的にも決して簡単なことではないんです。それでも、続けていくことに意味があると信じて、これからも取り組みを続けていけたらと思っています。
僕たちもFSC認証の価値や意味がもっと多くの人に伝わるように、頑張っていきたいです!田邊さん、今日はありがとうございました!
Company Info
株式会社フプの森
北海道下川町で、森林由来の製品の製造販売を行なう。「フプ」は、「トドマツ」を意味するアイヌ語。2015年からは、森とともにあるライフスタイルブランド「NALUQ」 を展開し、NALUQコスメラインはSocial Products Award 2016にて大賞を受賞している。
https://store.fupunomori.net/
PANDA SHOPで販売中!