エコシステムアカデミー
サステナブルなモノ語り
WWFの公式通販PANDA SHOPの製品メーカーにコパンダがインタビュー!
サステナブルなモノづくりの裏側をレポートします
※記事内容はすべて、WWFジャパン会報「地球のこと」掲載時の情報です(一部改訂有り)。
エコシステムアカデミー
⻑⽥さん:コパンダくん、今日はよろしくお願いします。私たちエコシステムアカデミー、通称エコアカは、子どもたちをはじめとした一般の方や、三菱製紙グループの社員などに向けて、三菱製紙のFSC認証への取り組みを紹介しながら、木や森を守ることの大切さを伝える活動をしています。コンセプトは、「環境についてのさまざまな体験の場を提供する学校」でして、普段は、来訪者に向けて、ビジターセンターで講義や紙漉き体験などを行なったり、FSC認証を取得している社有林で、一緒に森林観察や林業体験をしたり。それから、時には西郷村を飛び出して、各地で出前授業を行なったりもしているんです。
⻑⽥さん:以前、都内の大学とコラボして、白河事業所内の工場で出るパルプボードの端材を別の製品に生まれ変わらせる、いわゆるアップサイクルの取り組みの授業をやったことがあったんです。学生さんの自由なアイデアに触れて、用途のなかった端材にも、デザインの要素が加われば、また製品として価値が出るということを再確認しました。そして、そういった取り組みを、今度は私たちの地元白河でやれないかと周りを見回した時、300年以上の伝統をもつ「白河だるま」に目が留まったんです。
⻑⽥さん:当時白河事業所内には「生産技術センター」という施設があって、そこで印刷テストに使われた後のFSC認証の古紙が大量に在庫されていたんです。調べてみたら、だるまは古紙を粉砕してドロドロに溶かし、それを型に流し込んで原型を作っていると。それなら、うちの古紙を材料にしたFSC認証のだるまが作れるんじゃないかということで、さっそく白河だるまを手掛ける渡辺だるま店さんに企画を持ち込んだんです。話を聞いてくださった渡辺社長も乗り気で、そこからFSC認証のだるま作りプロジェクトが開始されました。
⻑⽥さん:はい。伝統工芸と環境保全がこういった形でひとつになって、世の中にメッセージを発信できたことが、私たちとしてもとても嬉しかったです。その後、パンだるまの数回の増産を経て、続く企画としてお声がけいただいたのが「まねきネコ科」です。こちらもご好評をいただき、第2弾、第3弾と、シリーズで製作させてもらいました。
職人によるまねきネコ科の絵付けの様子(渡辺だるま店にて)
⻑⽥さん:そうですね、おかげで私たちもネコ科動物にだいぶ詳しくなりました(笑)。多くのネコ科動物の耳の裏には白い斑紋がある…なんて、まねきネコ科シリーズを製作するまでは、恥ずかしながら知りもしなかったんです。実際に絵付け作業をしてくださっているのは渡辺だるま店さんですが、エコアカも一緒になって、デザインのアイデアを出しあったりしながら製作をしています。まねきネコ科は第3弾でいったん「完結」ということになりましたが、また別の動物での新作も検討し始めていますので、こちらもぜひ期待していてください!
⻑⽥さん:実は私自身もWWFジャパンの会員でして、今回こういった形で、会報で自社の取り組みを紹介でき、大変嬉しく思います! 今後はぜひ、WWFの会員の方々を白河の森にお招きして、一緒に森を見て回ったり、だるまの絵付け体験をしたりする機会が持てたらいいなと思っています。
Company Info
エコシステムアカデミー
国内の製紙業界でいち早くFSC認証を取得した三菱製紙株式会社が、福島県の西郷村(にしごうむら)に2010年に設立した「体験学習の場」。社有林「白河甲子(しらかわかし)の森」を拠点に、地球温暖化防止や生物多様性について理解を深めてもらうことを主な目的としている。
https://www.mpm.co.jp/ecosystemacademy/index.html
まねきネコ科シリーズ 第2弾・第3弾
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FSC®N002174